大生神社 延命院

大生神社(おうじんじゃ・おおうじんじゃ)は鹿島神宮とも深いつながりのある古い神社。鹿島神宮の本宮とも言われています。
古い神社は、神宮寺といって寺が神社ととともにある場合がありますが、この覆う神社にも神宮寺があり、現在は延命院という名前になっています。

この「延命院」のご本尊が聖観音菩薩立像。

平安時代前期の仏像で、茨城県の中では、古い平安仏の一つでしょう。
仏様が身につけている着衣や衣のようすが、独特の仏像。
腰のまわりの裳(も)の感じ、胸にかかる衣の彫り方がとても、こまかく、よくみるとおしゃれ。古い様式を感じさせるものですが、一方では彫りが浅く、ちょっと図像をうつしたような感じも受けるところも。

修復部も多く、頭をゆいあげた宝髻(ほうけい)や手の部分などが後補なので、園部分に見え方がひっぱられてしまうけれど、それらをのぞいて、お顔などを拝見するとたいへん森厳な顔つき、そして豊かなボリュームの体で、力強い仏様の感じが伝わってきます。

この延命院は現在は、あじさいのお寺二本松寺が管理されるお寺なのだそうですが、二本松寺のご住職のお話では「大生のあたりのみなさんは、とても神社やお寺を大事にしてくださっているのですよ」とのこと。

 

あやめのように艶やかな潮来風情ではありませんが、訪れてほしい場所です。

 

 

 

長勝寺

古刹 長勝寺。

本堂は茅葺きのお堂。庭園も美しいお寺だ。

ぜひ拝観したいのが、同寺の阿弥陀三尊。

鎌倉時代後半の作品と思うけれど、阿弥陀様は、鼻筋が通ったいいお顔。衣文の彫りも流れるようにきれい。体の中心にきれいにまっすぐな線がはいっているような美しい姿勢。バランスのよい仏様。両脇時の観音像も見事。

そして僕的には膝あたりがかわいい。

この時代辺りから結構あるのだけど、ちょっと膝を動かし気味(ずらし気味)の感じ。「ふっと動きだします」的な感じ。

この長勝寺は「アジサイと秘仏拝観」の二本松寺も同様に、徳川光圀から大事にされ、本堂は、光圀によって大きく再興修理をされているそうだ。