藻屑蟹(モクズガニ)

 

初夏の5月と10月〜11月頃、那珂川ではカニを採ることができるそうだ。

藻のクズのような毛が生えているので「モクズ(藻屑)蟹」。

今回訪れる常陸大宮市長倉や茂木あたりもこのカニを採る人がいる。水戸でも採る漁師さんがいらっしゃるそうだ。

甲の幅で10cm程度。川カニだが、同種のものは、河口あたりの海でもとれるそうだ。

いわゆる上海蟹と同種のものというと、おいしさを想像してもらえるだろうか。

この長倉あたりのは茹でるとそれはオレンジがかったピンクがきれいだ。

塩ゆでにして、むしゃぶりつくのがなんと言ってもおいしい。

長倉に「わいずみ」という料理と宿をやられている店があり、この季節はカニも生で売ってくれる。

写真は、店で茹でていただいてたいらげたものだが、裏をかえして、単純なかたちをしているのはメス(卵がうまい)、裏のかたちがちょっと凝っていて、毛深いのがオス(味がのっている)。

水戸生まれの僕は、幼い頃、カニと言えば、このモクズ蟹だった。生きたままだれかが家にもってきてくれて、必ずたらいから逃げ出して、おいかけて・・。

ズワイやタラバなんて、あんな神様みたいのは、ずいぶん大きくなってからの出会い。